誤解 misunderstanding 2004 7 20
世の中には、誤解があると思います。
それは、こういう誤解です。
日本の文科系の大学生が、学問を忘れて、遊んでばかりいる。
その結果、文科系の大学が、レジャー産業化している。
その原因は、中学校、高校と、厳しい受験勉強をしてきたので、
大学に入学すると、受験勉強から解放され、大学生は勉強しなくなるという説明です。
確かに、一部の大学生は、そうかもしれない。
しかし、半分は誤解だと思います。
私が卒業した高校は、進学校でしたが、
部活動が盛んな学校で、
生徒は、すべて、どこかの部に所属しなければならなかったのです。
これは、強制に近かったのです。
私は、天文部でした。
放課後は、データの整理と分析、夜は観測と、かなり忙しかったのです。
仲の良かった友人も、ラグビー部やサッカー部で、
練習が、かなり厳しく、疲れ果ててしまい、家に帰ると、すぐ寝てしまうほどでした。
みんな、部活動は、楽しかったけれど、つらかったと言います。
高校時代の思い出は、「厳しかった部活動」と、「友人と議論したこと」です。
テーマを決めて、いろいろなことを議論しました。
みんな、有名大学に入学しましたが、
これで、やっと、厳しい部活動から解放されて、
自分の好きな学問ができると話し合ったものです。
高校の教育方針は、文武両道ということでしたが、
確かに、「武」の部分はありましたが、
「文」の部分はなかったのではないかと思っています。
他の進学校も、あまりに部活動が厳しくて、勉強をやっている時間がないと、
父兄会から批判が出ていると聞いたことがありました。